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ヒトナビVol38:従業員エンゲージメントの重要性

  • ヒトナビ通信記事

2018.12.11

今月のヒトナビ通信  2018年12月 Vol38


 

どの業界でも深刻な人材不足が問題になっています。

その改善案として、国会で審議されている出入国管理法により、外国人労働者が増え、

労働者を確保することが可能になるかもしれません。

 

残念ながら、前回も下の記事で記載した通り、日本国内での雇用創出は、少子高齢化の為期待できません。

ヒトナビVol37:日本のこれからの雇用

 


 

■雇用を増やすよりも今の社員に目を向ける

 

社員が少ないから雇用を増やすという取り組みも大切ですが、

既存の社員に目を向けることも重要です。

 

既存社員は、会社のことを理解している大切なメンバーです。

そのメンバーのモチベーションを上げ、帰属意識を高めることで、

一人ひとりの生産性を上げることも社員の雇用と同等に大切なことです。

 

そこで、重要になってくるのは従業員エンゲージメントを高めることです。

 

■従業員エンゲージメントとは

企業と従業員が信頼し合い、互いに貢献しあう概念や企業と従業員との愛着心を指した言葉です。

 

仕事の成果に対しての報酬を与えるよりも、

楽しい環境で仕事が出来ているか、信頼・尊敬できる上司と一緒に仕事が出来ているかが、

エンゲージメントを高める大きな要因となります。

 

■日本とグローバルのエンゲージメント比較

 

 

上記は日本と世界との従業員エンゲージメントを比較したグラフです。

 

興味深いのは、上記グラフの項目全てで日本はグローバルと比べ、そう思うという方が約30%少ない結果となっています。

更に、グローバルよりも日本はどちらともいえないという曖昧な回答も多いのが特徴です。

 

なぜ、このように日本の従業員エンゲージメントが低いかというと、これは日本企業において、

経営陣のビジョンや理念が社内で共有されておらず、

従業員の自発性や働く意欲に結びついていないことの表れかもしれません。

 

経営陣が自社の将来像をどう捉え、

それを実現するためにどんな目標やミッションを設定しているのかをしっかりと伝える地道な努力が求められます。

エンゲージメントを左右する要素として、「福利厚生の充実」が上位にあがっていますが、

福利厚生だけで従業員エンゲージメントは上がりません。

その他の社員の精神的ケアや会社の立ち位置などソフト面なども重要となります。

 

しかし、従業員エンゲージメントを上げて会社の業績が上がるのか?

従業員エンゲージメントを上げれば生産性は上がるのか?

 

答えは上がります!

 

 

従業員エンゲージメントの向上は従業員が企業に対して愛着心を強め、

能動的に行動をするようになります。

 

従業員が能動的に業務を取り組むことで、新たな価値を生み出し、

商品・サービスの質の向上や顧客満足度の向上が期待できます。

 

従業員エンゲージメントは直接的に生産性や業績を上げるモノではありませんが、

従業員のポテンシャルを高めることができるので、結果として生産性や業績が向上します。

 

■エンゲージメント向上の方法

 

そこで最後に従業員エンゲージメントを向上するための3つの要因を紹介します。

 

理念・ビジョンの浸透

 

従業員エンゲージメントでは企業と従業員が同じ方向を向く必要はあります。
同じ方向を向くための指標が理念やビジョンです。
理念やビジョンが浸透することで、従業員は迷うことなく仕事ができます。
また、従業員エンゲージメントが高まるという事は自発的な貢献につながりますので、

「何」に対して貢献するのか?や企業として「ダメ」なことを共通認識する必要があります。

 

ワークライフバランスの推進

 

従業員が前向きに充実して仕事をするためには、心身が健康である必要があります。
過度なストレスや過度な仕事量があると従業員エンゲージメントは低下していきます。
ですが、従業員を甘やかすという事ではありません。成長の為に多少のストレスや仕事量は必要です。
従業員一人一人をしっかりと見てバランスを見極めていきましょう。

 

社内コミュニケーション

 

業務を円滑に行う為には社内コミュニケーションは必須です。
各個人の従業員エンゲージメントが高くても社内コミュニケーションが円滑でなければ、業務は回っていきません。

最近では、オープンなコミュニケーションが言われており、Googleではどんな会議でも希望さえ出せば参加ができます。
オープンなコミュニケーション(情報共有)が会社の透明性につながっていきます。

 

今回は、2番目のワークライフバランスに取り組んだ会社の事例をご紹介いたします。

 

企業名;サイボウズ

方針:100人いたら100通りの働き方
概要:離職率28%から4%へ

サイボウズでは離職率が28%と過去最高を記録した2005年以降、組織や評価制度を見直し、ワークライフバランスに配慮した制度や、社内コミュニケーションを活性化する施策のおかげで、従業員のモチベーションが向上生産性の向上へ繋がり離職率を下げることに成功したのです。

〈具体的な制度〉→在宅勤務制度、育休暇制度、副業可制度などなど

ワークライフバランスを見直すために、多くの制度を導入し、写真が働きやすい環境を整え、離職率軽減に繋げています。

 

 

 

分析:河合

 

 

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