2019.03.11
今月のヒトナビ通信 2019年3月 Vol41
今年2019年4月から有休休暇取得が義務化されます。
具体的には、労働基準法第39条に以下内容が追加
年に10日以上の有給休暇の権利を付与した労働者に対し、そのうち5日間は基準日から1年以内に、労働者ごとに時季を定めて取得させなければいけない。
※「基準日」とは、それぞれの付与日のことです。
ただし、労働者が自ら有給休暇を取得した場合や、「年次有給休暇の計画的付与制度」により有給休暇を取得させた場合は、その日数分は上記の義務を免れる。
これまでは、有給休暇を使うかどうかは社員に任され、1日も休暇を取らなくても構わなかったわけですが、2019年4月以降、最低5日は社員に休暇を取らせないと労働基準法違反となりますので、6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金が課せられます。
一見、有休休暇を取得出来ていない社員からすると嬉しい法律になりますが、
実際は、企業と社員目線でギャップが生じる可能性が出てきます。
例)
企業目線→「有休5日も取得できるからいいでしょ!」
社員目線→「通常は5日以上もっと取れるはずなのに、5日だけとは・・・」
上記のケースはあくまでも、何らかの問題で社員の有休消化が出来ていない職場環境の事例です。
現時点で社員の有休消化取得が高い企業は問題ありません。
これは、有休消化率が低い企業に起こりえる事案なのです。
したがって、社員への「伝え方」が非常重要になります。
法律で決まったから5日の有休を社員に取らせるようにと現場の店長に指示しただけでは、
各店長によって社員に伝える内容はバラバラになる恐れがあります。
したがって、具体的に社員にどのように伝えるのかを意思疎通することが重要となります。
例えば、公休日と合わせて有休を使い、連休休暇ok!
彼氏彼女とデート・家族サービスで休暇ok!などなど、伝え方次第で社員が企業に思う感じ方は、180度変わるかと思います。
補足ですが、グーグルの検索エンジンで「ゆうきゅう・・・」と検索すると、
下記キーワードの候補が出てきました・・・
候補に「有休休暇義務化抜け道」というキーワードがありました。
グーグルの候補に表示されるのは、検索ユーザーが今話題としている興味深いキーワードや他のユーザーが過去に検索した回数など様々な要因があります。
したがって、有給休暇義務化の抜け道に多くのユーザーが関心を抱いているということが分かります。
実際に有給休暇義務化抜け道で検索をしてみると、
下記のような抜け道が紹介されておりました( ゚Д゚)
・お盆と正月を有給消化にあてる
→お盆と正月は、有給で当てて消化させる。
・基本給を下げる
→日本の有給はシステムは、会社が休んだ分の給料を負担するというシステムです。過激な価格競争で、薄利多売で商売を長く続けているところは、給料を下げる以外に、抜け道はないです。
・月の休みに有給をあてる
→毎年有給取得5日を義務とするなら、毎月の休みを1日有給に当てます。
上記はあくまでも、まだ整備されていないのでグレーゾーンとなります。
遅かれ早かれ、いつかは出来なくなると思います。
ただ、考えて頂きたいのは、働く社員がどのような環境で働けるかどうかですので、企業目線だけにならず、雇用される側の目線も考えた取り組みが必要です。
分析:河合