- お役立ち情報
- 退職前後について
- 転職関係
2021.08.09
転職により、自分で年末調整(確定申告)をしなければならないケースがあります。
今回は自分で年末調整(確定申告)を行う方法についてお話させて頂きます。
■年末調整は自分でできない?!
個人で行う場合、年末調整ではなく確定申告となります。
✔年末調整
会社が1年間、従業員の給与から天引きしていた所得税を
従業員の代理で再計算し、本来支払うべき所得税の過不足金の精算をする
(なぜ過不足金が発生するのかというと、
・それまで給料から天引きされていた所得税はあくまで「想定される年収」の為
・給与改定があった場合
・家族構成に変更があった場合
・民間の生命保険などを契約している場合
などがあるそうです。)
✔確定申告
1年間の給与にかかる消費税を自分で後払いする
年末調整も確定申告もどちらも内容的に変わりはありませんが、
“会社”が手続きするのか、“個人”が手続きするのかによって呼び名が変わります。
また手続きする時期も違い、
・年末調整はその名の通り、年末
・確定申告は毎年2月16日~3月15日
(2月16日が土日の場合は翌月曜日から、3月15日が土日であれば翌月曜日まで)
となります。
■転職により、確定申告が必要になる場合
2パターンが想定されます。
1.年末調整のタイミングで会社に在籍していなかった場合
・退職をし、年内に再就職しなかった場合
・就職したがその会社も同年12月31日まで在職しなかった場合
2.年内に再就職はしたが、書類の関係でできなかった
・年末に転職した為、前職の源泉徴収票を用意できなかった場合
また、会社に在職していても
・副業等で複数の会社から給与をもらっている
・給与所得が年間2000万円を超えている
・副収入の給与所得が年間20万円を超える場合
という場合も確定申告が必要になります。
その他にも確定申告をした方がお得になる場合もある為、
詳しく知りたい方はこちらをどうぞ!↓
■確定申告の方法
①必要書類を準備する
✔本人確認書類
確定申告にはマイナンバーが必要になる為、
・マイナンバーカード
もしくは
・番号確認書類(マイナンバーが確認できる書類)
…マイナンバーの通知カード、住民票の写しまたは住民票記載事項証明書
(マイナンバーの記載があるもののみ)
・身元確認書類(マイナンバーの持ち主が確認できる書類)
…運転免許証、公的医療保険の被保険証、身体障碍者手帳、パスポート、在留カード等
の2つ
✔源泉徴収票
1月~12月で勤務した全ての会社の源泉徴収票が必要になります。
正社員だけでなく、アルバイトも必要になります。
✔各種控除証明書
控除を受ける為に必要になる書類です。
離職期間中に自分で社会保険料(国民年金・国民健康保険・健康保険・厚生年金)を
納めていた場合にはそちらも控除の対象になります。
日本年金機構から郵送で送られてくる『社会保険料控除証明書』が必要になります。
ちなみに今年の1月1日~9月30日に自分で納税した方には
10月31日に発送予定だそうです。
その他、生命保険控除や住宅ローン控除(2年目以降は年末調整で申請できますが、
1年目は在職中であっても確定申告が必要)など、様々な控除がありますので、
一覧の確認はこちらをどうぞ↓
②申告書を作成する
申告書の入手方法は
全国にある税務署で受け取る
国税庁ホームページ「確定申告特集」から各書類のPDFをダウンロードし、印刷する
国税庁ホームページの「確定申告書等作成コーナー」で申告書を作成する
納税地を管轄している税務署(所轄税務署)に連絡し、申告書を郵送してもらう
があります。
(引用:初めての確定申告、確定申告書は税務署へ)
国税庁ホームページから申告書を作成する方法が一番簡単だと思います。
なぜなら、国税庁のサイトの手順に従えば作成することができるからです!↓
1.【作成開始】をクリック
2.【印刷して書面提出する】をクリック
(e-Taxは面倒くさい手続きが必要になるみたいなので、こちらをおすすめします。)
3.サイトの手順に従う
手書きで作成される方はこちらを参考にしてみてはいかがでしょうか?↓
④申告書と必要書類を提出する
提出先は納税地の税務署になります。
納税地は一般的に自分の住所のことです。
近くの税務署の検索はこちらから↓
税務署の所在地などを知りたい方
提出方法は2つあります。
税務署に直接持っていく
・税務署の窓口に提出
納税地の税務署窓口に確定申告の期日(3月15日)までに確定申告書を持参
税務署の開庁時間は、平日月曜日から金曜日の8:30~17:00までですが、
一部の税務署では確定申告期間中に日曜日も確定申告の相談及び申告書の受付を行うので、
平日に行くのが難しい方は確認してみてください。
・時間外収受箱に投函
確定申告の期間中は窓口がとても混む為、待つのが嫌な方、
もしくは開庁時間に行けない方は税務署に設置してある時間外収受箱に投函し、
提出することができます。
郵送で提出
税務署に行く時間がない方は郵送で提出ができます。
ただし、郵送ですと税務署員からのチェックを受けられないというデメリットがあります。
書類に不備があるかどうか不安な場合は税務署に行った方がいいかもしれません。
※ただし、税務署員が行うのは、あくまでも基本的な確認のみの為、
内容として問題ないかの確認がされるわけではありません。
郵送で提出する場合、期日の消印有効になります。
また、郵送の方法としては、「郵便物(第一種郵便物)」もしくは「信書便物」として送付すること。
切手を貼った返信用封筒を同封のうえ、複写した確定申告書などを送っておくと、
受領印を押した申告書を返送してもらうことができます。
住宅ローンなどを組む際に受領印を押した確定申告書が必要なことがあります。
できるだけもらっておくようにしたほうがよいでしょう。
なかには「宅配便で送りたい」という人もいるかもしれません。
しかし、残念ながら、それはNGです。なぜならば、確定申告書は、以下の文書にあたるからです。
「特定の受取人に対し、差出人の意思を表示し、又は事実を通知する文書」
これを「信書」と呼びます。
請求書・納品書、許可書、証明書なども、この信書にあたります。
信書を郵便や信書便以外で送付することは認められていません。
申告書などを送付できるのは「第一種郵便物」に限られているので、郵送以外の宅配便などで送付することはできないので、注意しましょう。
(引用:確定申告の提出先はどこ?郵送もできる?提出方法や提出期限について解説)
提出が完了すれば手続きは終了になります!
⑤確定申告後
還付または追徴の連絡が書面で届きます。
還付の場合は、申告書に記載した銀行口座に入金され(申告から1~2か月後)、
追徴の場合は後日、納付書で支払いを完了させます。
税金関係は本当に大変ですね!
余裕をもって手続きすることをおすすめします!
文責:梅沢