- ヒトナビ通信記事
2020.07.11
経営者・人事責任者の方の為のヒトナビ通信(2020年7月号)
新型コロナの影響で【働かないおじさん】という言葉をメディアで見る機会が増えました。
働かないおじさんとは
「働かないおじさん」とは、職場の人から「あの人は働いているのかしら?」と思われている人たちのことです。テレワークが進んできたことで、そのような「仕事をしているふりの人」または「仕事をしているつもりの人」が、より目立ちやすくなりました。
テレワークの副産物として、成果をだしていない人材があぶりだされる結果となったのです。
さらに、テレワーク時に行うテレビ会議などでは、デジタル機器に疎いアナログ人間も露呈されました。
このように、今まで見えなかった人事評価が、コロナの影響で結果的に見えてしまう結果となりました。
目次
■なぜ働かないおじさんになってしまったのか
年齢を重ねるうちに生産性が落ちていくのは致し方ないのですが、
一番の理由は、役職や能力に見合った仕事が出来ていないからです。
日本の終身雇用・年功序列による影響で勤続年数に応じて、
高い役職に上がっていくため、年齢による生産性の低下と賃金アップのギャップが広がり、
働く若い方からすると、理不尽に感じる為、転職する要因となってしまう可能性もあります。
技術革新が進んでいる現代ですが、ITなどのテクノロジーを学ぶ意欲も低いため、
学ぶことをやめ、結果的に成長が止まる結果となります。
厳しいようですが、時代の流れに追いついていないのです。
パチンコ業界も他業界と同様に、年功序列で高い賃金を得ている方がおります。
その方全員を否定するつもりはないのですが、もしかしたら社員の中に
生産性の低い可能性がある方がいるのではないでしょうか。
厳しい時代だからこそ、今こそ目を背けずに、その方たちと向き合うべきなのです。
■働かないおじさんのタイプ
実は働かないおじさんという言葉は、コロナ禍以前にもメディアで取り上げていました。
メディアで取り上げられた際、働かないおじさんには7つのタイプがいると伝えています。
※参照元 YC DIAMOND online
無気力タイプ
かつてはバリバリ働いていたが、ある日突然、あるいは徐々に仕事に対しての気力を失うタイプです。
どうせ頑張っても給与も上がらないし、出世もできないと諦めるミドル世代に多い傾向があります。
批評家タイプ
手は動かないが、口だけは動くタイプです。
打ち合わせなどで、意見を求められていないのに、
積極的にネガティブな発言をしてくるから要注意が必要です。
お気楽タイプ
上司にお追従を言うことで出世してきたミドル、シニア社員に多いのがこのタイプです。
明るく調子がいいから、憎めないという特徴も持ちます。
勘違いタイプ
かつて習得した自分のスキルがいまだに最前線で通用すると思っているのがこのタイプです。
存在感ゼロタイプ
仕事をしているかどうか不明なタイプです。
このタイプは、余裕のある大企業に存在します。
権限委譲タイプ
一見部下を信頼し、仕事の指示を出しているので、
仕事が出来る風に見えるのですが、実は自分がやりたくないから押し付けているタイプです。
このタイプは、演技派ともいえるので見抜くことが難しいタイプです。
嘆き愚痴タイプ
周囲に聞こえるくらい、大きなため息ばかりついたり、
昔はよかったなどの過去の栄光を話すタイプです。
このタイプは、職場の雰囲気を少しずつ悪くしていくのが特徴です。
上記のように、7つのタイプそれぞれに特性があり、
対応策も異なります。
全ての対応策を解説すると長くなってしまいますので、
今回は、タイプ全体に効果がある対応策を解説したいと思います。
■働かないおじさんの対応策
今まで見えてこなかった【生産性の低い人材】を適正な評価をするべく、
人事評価制度の見直しの検討もありだと思います。
例えば、これまで評価していた項目(成果)の見直しや人事評価制度がなく、
何となく評価を行っている会社であれば、より一層成果に対しての評価基準を明確に制定し、
給与に反映する環境を構築するべきです。
人事評価制度の見直し、制定で退職する方は、自身で能力がないと認め、自ら去る方もいらっしゃいます。
言い方が悪いですが、社員の雇用を守る日本では理由なき解雇は出来ないので、
ある意味、会社にとってはプラスに働くのではないでしょうか。
ただ、人事評価の見直し、リセットはそう簡単に行えるものではないので、
先ずは手軽に出来る働く環境(部署)を変えることも効果的です。
生産性の低い方は、目標・目的を見出せず、仕事に集中できない方もいます。
環境次第で人生が変わるように、今いる環境を強制的に変えましょう。
パチンコ業界の場合、本社で長く勤務している社員に、
今回のケースに当てはまる方がいれば、現場に異動させることで、
お客様との接点もあるので、大きな刺激になります。
働かないおじさんは、自分がそういった立ち位置になっていると分からないケースもあります。
先ずは、自分が働かないおじさん化していないかチェックし、もし仮になっているのであれば、
学びを得て、行動しなければ10年後には仕事は確実になくなっているでしょう。
※参照元 「フリーライダー あなたの隣のただのり社員」
この記事の執筆:河合
キャリアアドバイザー
企業リクルーター