- ヒトナビ通信記事
2020.09.11
経営者・人事責任者の方の為のヒトナビ通信(2020年9月号)
厚生労働大臣が発表した今年7月の有効求人倍率は1.08倍で、
1.11倍だった前月6月から0.03ポイント落ち込んだことが分かりました。
経済活動は再開されつつありますが、
依然として新型コロナウイルスで厳しい雇用情勢が続いています。
有効求人倍率は下がっていますが、
20代~30代の若手の採用は、どの業界も欲しい層の為、
熾烈な取り合いが繰り広げられています。
そこで、今回のヒトナビ通信では、若手の採用手法に注目が集まっている、
ソーシャルリクルーティングをご紹介します。
《ソーシャルリクルーティング》
FacebookやTwitterなどのSNSを活用した採用方法
■ソーシャルリクルーティングが注目されている訳とは
SNSといえば、プライベートで使っている人がほとんどだと思います。
平成29年度の総務省の発表によると、就職活動が活発な日本の20代のSNS利用率はほぼ100%となり、
生活に不可欠なものになっています。
したがって、20代の若い層を採用したいと考えている企業は、
今すぐにやるべき採用手法が、ソーシャルリクルーティングなのです。
ちなみにSNSといっても様々な種類があります。
SNSの種類
※参照:Social Media Lab「2019年12月更新!ソーシャルメディア最新動向まとめ」
SNSには、それぞれ特性があり、20代の若手層を集めるのであれば、
上の表の年代別をみるとTwitter、LINE、Instagramが効果的なことが分かります。
しかし、採用したいターゲットに応じて、
SNSの使い分けが必要なので、先ずは採用したいターゲットを決めましょう。
・アルバイト募集
有効なSNS→LINEバイト(コンテンツ)、インスタ
・正社員募集(20代~30代)(職位:一般~主任クラス)
有効なSNS→Twitter、Facebook、インスタ
・正社員募集(30代~40台)(職位:副店長~店長クラス)
有効なSNS→Twitter、Facebook
募集ターゲットが決まり、活用するSNSも決まったら、
次は、各SNSの特性を生かした採用活動を行います。
■20代~30代に効果的なSNSツール
LINEのアクティブ数は非常に魅力的ですが、
LINEは、採用のツールとして活用するよりは、
ターゲットと接触してからやり取りするツールとして効果を発揮します。
LINEは、提供しているコンテンツが魅力的で、
特にLINEバイトなどは、若年層が気軽に求人を探すツールとして活用しているため、
一度試してみるのも良いかと思います。
今回は、正社員採用の際に効果的なSNSを説明いたします。
Facebookは就職活動の際に利用される方も多いため、採用ターゲット層に合わせて効率的な訴求を期待できます。
企業ページを作成し、会社の雰囲気や社内の様子などを広くアピールすることが可能です。
【実例】
DMM.com Group
ネット通販やビデオ・オン・デマンドを主に、英会話、エネルギー事業などさまざまな事業を展開
自社が保有するメディアにアップするオウンドメディアを中心とした投稿です。
投稿内容は、なぜDMMに入社したのか?、今の職場の雰囲気は?などなど、
求職者が気になるコンテンツを作成し、投稿しております。
求職者が知りたい情報を発信していることで、
選考までのハードルを下げる効果もあります。
短い文章で写真や動画を載せることもできるため、気軽に利用でき、
さらりと読めるので、若年層にも受け入れられやすい特徴があります。
企業アカウントを作成し、運用している会社は多く見受けられますが、
実際にTwitterを活用し、優秀な人を採用している会社は、大手企業を除いたら皆無かと思います。
したがって、私がおススメするTwitterを活用したソーシャルリクルーティングは、
社長自らTwitterアカウントを作成し、PR活動をすることです。
【実例】
トゥモローゲート株式会社
採用ブランディングを高めるコンサル会社
ここで働きたいひといませんか? pic.twitter.com/F0Z8Ltvk2d
— 西崎康平@ブラックな社長 (@koheinishizaki) October 17, 2019
トゥモローゲートの西崎社長は、
『ブラックな会社』というブランディングで
わずか社員3人の会社に7000人の学生から応募を集めることに成功しました。
社長自ら会社の考えや価値観などを発信することで、
社員の人数関係なく、これだけの応募数を集めることが成功事例です。
▼インスタ
インスタは、日常の風景を気軽に写真で投稿出来る為、
会社の魅力を視覚的にアピールすることが出来ます。
【実例】
三井住友カード株式会社
クレジットカードやローンカード、プリペイドカードなどを作る会社
過去、内定者リレーという企画を行い、内定者の写真と自己紹介を投稿し、
社内の人間は、内定者の人柄を知ることができ、
求職者は会社に入った理由などを知ることができる一石二鳥の企画でした 。
解説した3つのSNSの中で、一番ハードルが低いのはTwitterです。
Facebookとインスタは、文字情報と合わせて、写真・動画も一緒に投稿する必要があります。
したがって、文字のみで気軽に発信できるTwitterを先ずはアカウント開設して更新しましょう!
■Twitter 社員募集の流れ
用意するもの
・Twitterアカウント(出来れば個人)
・発信し続ける気持ち(笑)
Twitterを運用するうえで、最も重要なのが、フォロワー数を増やすことです。
フォロワー数=発信力
フォロワー数の数によって、アカウントの発信力が決まります。
したがって、発信力が無ければ、ただの独り言になってしまうのです・・・
フォロワー数を増やすコツ
①:Twitter運用の目的をハッキリさせる
②:140字で有益なツイートをする
③:1日のツイート回数を設定する
④:プロフィールを定期的に更新する
⑤:発信したい業界での実績を積む
⑥:インフルエンサーの力を借りる
⑦:Twitterで発信することを恐れない
最強のSNS採用ツールになるまでには、
上記②のように求職者が求める情報を発信し続ける必要があります。
求職者が知りたい情報
・どんな仕事をするのか
・どんな人が働いているのか
・会社の理念やカルチャー
・会社の雰囲気
・経営者の人柄
求職者が知りたい情報を140文字というTwitterの文字制限の中、
簡潔にまとめて発信しましょう!
ソーシャルリクルーティングは、短期で結果が出るものではなく、
長期運用し続けることで、徐々にファン(フォロワー数)を増やし、信頼を得ることで成果が出ます。
1年以上の長期運用で発信し続け、信頼を貯めて、
採用活動において必要不可欠なツールに成長させましょう。
この記事の執筆:河合
キャリアアドバイザー
企業リクルーター