入社時の身元保証人が必要な理由

パチンコ店への転職が決まり、もらった入社書類の中に「身元保証書」が入っていることは多いのですが、

目的はなんなのでしょうか？

今回は「身元保証書」についてお話します！

■身元保証書の意味

身元保証書を提出してもらう意味は大きく分けると2つあります。

①損害賠償

パチンコ店に入社後、万が一トラブルを起こし、会社に損害を発生させた場合に連帯して賠償責任を負わせる人物を明確にする

②入社する社員の身元の保証

採用者の身元がはっきりしていることの証明

現在は②の意味合いで使われることが多いですが、

法律上（身元保証ニ関スル法律）は身元保証書は①の目的の為に存在するとされています。

ただし、必ずしも必要な書類ではない為、提出を求めない会社もあります。

■身元保証人とは

多くの場合、両親や兄弟などの親族に頼むことが多いですが、会社から指定がなければ友人でも問題ありません。

「2親等以内の親族」などの指定があれば、それに従いましょう。

身元保証人を頼める人がいない場合は、一度転職先の人事に確認してみてください。

2親等と言われてもなかなかピンとこないですよね…。

下記のサイトにわかりやすく説明が載っているのでどうぞ！

親等（しんとう）はどのように数えるのか？

■身元保証人の責任はどこまで負うのか？

何も問題を起こさなければ身元保証人に連絡がいくことはありません。

しかし、横領など意図的に会社に損害を与え、本人だけでは損害を賠償できない場合、

身元保証人にも賠償責任が発生します。

しかし、借金の連帯保証人と比べると保証人の責任は大幅に軽いものです。

借金の連帯保証人は負担する金額がいくらなのか、保証人になるときにわかりますが、

身元保証人の場合、予測ができません。

その為、身元保証人を守る為に法律（身元保証ニ関スル法律）で責任の範囲が定められています。

■身元保証書の有効期間

特に期間を定めていない場合は3年間となり、定めていない場合でも最長5年間の期限になります。

契約の更新は可能ですが、その際は必ず身元保証人に確認を取る必要があり、

身元保証人は契約更新を拒否することもできます。

■身元保証人の責任範囲

身元保証人が損害をすべて賠償する、ということはなく

賠償するとしても損害額の2~4割となることが多いです。

また、身元保証人が賠償責任を負う可能性が出た場合、その旨を企業から保証人に通知する義務があります。

その際に保証人は損害賠償責任を解除することも可能です。

そして2020年4月入社の社員から身元保証書を提出してもらう場合、

身元保証人の賠償額の上限をあらかじめ決めておかなければならなくなりました。

賠償額上限の記載がない場合、その身元保証書は無効になります。

詳しくは下記のサイトをどうぞ！

【書式あり】民法改正！2020年4月より入社時の「身元保証書」に損害賠償額の上限記載が義務付けられます

今回の身元保証書以外にもパチンコ業界で転職する際に必要な手続きなどは

こちらに記載しています。

パチンコ業界で転職する際に必要な手続き

文責：梅沢